男女の病気の違いについて話すとき、必ず「ホルモン」という言葉が登場します。「女性が男性よりも心臓の病気が少ないのは、女性ホルモンが血液中のコレステロールを下げてくれるから」といった具合です。
そもそも「ホルモン」とはなんなのでしょう。焼き肉のホルモン焼と、なにか関係があるのでしょうか?
手もとの国語辞典でホルモンを調べると、「内分泌器官から分泌されて体内を循環し、他の組織の働きを調節する物質の総称」と解説されていました。次に「内分泌」という言葉を調べてみると、「内分泌器官で作られたホルモンを、直接、血液中に送り出すこと」とあります。
汗や消化液・ホルモンなどの特殊な物質を滲み出すのが、「分泌」という現象です。この分泌のうち、血液やリンパ液などで行われるのが内分泌で、その内分泌で分泌されるのが「ホルモン」ということです。
ホルモンというと、女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)、男性ホルモン(テストステロン)なとがよく知られていますが、それ以外にもたくさんあります。
例えば「インスリン」は、膵臓のβ細胞から分泌されて、体内のブドウ糖の代謝をコントロールしているホルモンです。インスリンの分泌が足りないと、血糖値が高くなります。
喉にある甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンが多すぎるとバセドウ病、逆に少なくなるのが橋本病(慢性甲状腺炎)などです。
また、おもに副腎皮質から分泌されているステロイドは、飲み薬や軟膏など医薬品として広く使われています。
ほかにも、心臓や脳、胃腸などの消化管、腎臓、脂肪細胞など、さまざまな箇所から多種多様なホルモンが分泌されています。
「ホルモン」について大雑把に説明してきましたが、冒頭でのホルモン焼との関連について一言ふれておきます。
ホルモン焼は、ブタなどの内臓(腸)の焼き肉です。この語源には諸説があるようです。内臓を食べる習慣が一般的でなかったころは捨てていたので、「放る物」(「捨てる物」の意)が変化したという説がひとつ。もうひとつが、内臓がいかにも精力がつきそうに見え、「ホルモン」のようにからだの状態を整え元気の源になりそうだと考えられたという説です。
さて、どちらが本当なのでしょうか?















